のぞみの広場

「泥臭い」が、かっこいい

No.87
希学園 理科講師 下村 隆太朗

 突然ですが、「かっこいい」と「かっこわるい」、皆さんはどっちが好きですか?「かっこいい方が良い~!」と大勢の声が聞こえた中で、「かっこわるいほうが良いもん!」と何人かのひねくれた声も聞こえた気がしますね。ですが、きっと本心ではかっこいい方が良いに決まってます。だって皆さん、かっこよくなるために勉強してるはずですから。


 では皆さん、かっこよくなるために勉強していると(僕が勝手に)言いましたが、かっこつけて勉強していませんか? まあ、くしで髪の毛をなでつけつつカガミを持って「俺かっこいい……」とかいいながら勉強していたらちょっと個性的すぎですが、そうではなく。例えば算数などで、はじめから楽でスマートな解法でいこうとはしてないでしょうか? ということです。

 これは多かれ少なかれ、やってしまっている人いますよね。もちろん時間が短縮できて、ミスの少ない方法があるなら、テストのときはその方法を使う方がいいに決まってますよね。

 しかーし! だからといって最初から近道ばかり行こうと思ってはいけません!

 楽な方法があるのに、テストではその方法がいいのに、使おうとしてはいけないとはどういうことでしょうか。さあ、考えてください。答えは5秒後です!


 はい5秒経ちました! 考えましたか?

 それは、楽な方法でいきなり解けても、どうしてそれで解けるかが理解できないことが多いからです。


 ただ単に解き方を覚えてしまっても、すぐに忘れてしまいますよね。苦労して苦労して、その末にわかりやすいやり方を知るからこそ、その解法が頭に残るのです。皆さんの中に、分からない問題をすぐ先生に質問して、「ふむふむ」「ああ、そうか!」「なるほどですね!」と言って分かったつもりになっている人はいませんか? きっちり解き方をタマシイにきざむためには、まずは書き出してとりあえず泥臭く試行錯誤することが大事です。


 暗記物も一緒です。写真やパソコンみたいに一発で覚えられるといいのですが、人間は悲しいかな忘れる生き物です。何度も何度も紙に書いたり、ながめたり、赤シートをつかったり、覚えやすい覚え方を考えてみたり、ときには教科書の覚えられないところにかみついてみたりなんかして、時間をかけて、ようやく頭に残るのです。


 僕は、皆さんに授業をするとき、しょっちゅう語呂合わせを考えていきます。考えていく、と言ったのは、毎年毎年新しいものを編み出しているからです。ものによってはみなさんに微妙な反応をされたり(さみしい……)、普通に覚えた方がいいなどと言われたりします(悲しい……)。なので、そういったものはまた新しく別の語呂合わせを考える(ざるを得ない?)のです。そうして何度も繰り返していくうちに、反応のよかった語呂合わせが鉄板のものとなります。

 こうした泥臭い作業をするのも、僕自身がかっこいい語呂合わせを皆さんに提供したいからです。ちなみにいままで誰かに「その語呂合わせかっこいい」と言ってもらえたことは一度たりともありません……。


 むろん、だから、「かんたんだ」と言いたいのではありませんよ。そうではなくて、「才能で決まるわけではない、それだけ、努力し甲斐があるよね」、と言いたいのです。


 努力しないで、手間をかけないで良い点を取るのがかっこいいと思っている人がいます。努力しないで点が取れても、実はそれは今までの蓄積を使っているだけなので、じきに底をつきます。本当にかっこいいのは、努力ができること。もっと言えば、裏では人一倍努力をしていながら、それを「え?そんなに努力してないよ?」みたいなすまし顔をしている人ですよね。「テスト勉強全然やってないよ」みたいなこと言ってるけど、明らかに徹夜して目が真っ赤になってる人とか(それはかっこよくはないか)。


 睡眠時間をけずるのは、記憶の定着と美容と健康に悪いので、皆さん、しっかり寝ていっぱい泥臭く勉強してくださいね!

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