このページではいつも私がひたすら好きなことを垂れ流させてもらっています。今回は「モンティ・ホール問題」についてお話します。本来、高校数学くらいの考え方をつかう問題です。まあみなさんならなんとかなるでしょう!
私がこのページにお話を書かせてもらう際、何かと多く挙げている「確率」というもののお話です(もし「はじめて聞くなあ」という人がいれば、私の前回の投稿(2025年3月1日)の『確率』を読んでみてください)。このモンティ・ホール問題、次のような問題です。
先生があなたの目の前に、ふたの閉じている3つの箱A、B、Cを用意しました。そのうち1つにだけ中においしいケーキが入っています。もしあなたがケーキの入っている箱を当てればケーキをゲットすることができます。まずはじめにあなたはカンでケーキの入っていそうな箱を選択します。すると残り2箱のうち少なくとも1箱は必ずハズレの箱(ケーキの入っていない箱)がありますから、先生が1つだけハズレの箱を選び、中にケーキが入っていない様子を見せてくれます。するとふたの閉じている箱は、あなたの選んだ箱と残った1箱の計2箱となります。ここで先生が「もしあなたが望むのなら、選んだ箱をもう一方の箱と交換しても良いですよ。」といいました。さて、あなたはどちらの箱を選ぶのがよいでしょうか。
この問題でさっそく確率の考え方を使ってみましょう。おそらく感覚的には、「どの箱にもケーキの入っている可能性があるから、どの箱にもケーキが入っている確率は1/3。だから中にケーキが入っている確率はどちらも同じ。」ではないでしょうか。この考え方を前回と同じような図にしたものが図1です。

説明のために、あなたがはじめに選んだ箱をAとします。そして先生が箱B、CのうちBを開けたとしましょう。箱Bにケーキが入っている可能性がなくなるので図2のように変わります。しかし結局箱Aと箱Cではどちらもケーキが入っている確率は1/3のままだから同じ、というのがよくある考え方ですし、この文章を読んでくれているみなさんの多くも同じ考えではありませんか。なんなら私自身、この話をきちんと調べる前はそう思っていました。

基本的には図1のように世界が3つに分かれていますが、今回のポイントは先生が箱を開けたことを加味しないといけない、ということです。先生が箱を開けるとき、どの箱が先生に選ばれるか、という確率がすべて1/3、などということは絶対にありませんね。選ばれた箱Aを先生が開けるわけありませんし、もし箱Bにケーキが入っていれば、先生は箱Cを開けるしかありません。ここで、あなたが箱を選んだ後、先生がどれかの箱を開ける前に、先生がどの箱を開ける可能性があって、それぞれどのような確率であるかをまとめてみます。
箱Aにケーキが入っていれば、先生は箱B、Cのどちらを選ぶことができます。したがって先生がそれぞれの箱を選んで開ける確率は1/2ずつです。それぞれの確率は、前回やったように確率のかけ算をして、1/3×1/2=1/6となりますね。
箱Bにケーキが入っていれば、先生は箱Cを開けるしかありません。
箱Cにケーキが入っていれば、先生は箱Bを開けるしかありません。
これらをまとめると図3のようになります。

この時点ではすべての可能性がありましたが、ここで先生が箱Bを開けました。するとどうでしょう。図3から図4のように、先生が箱Bを開けた世界だけが残されます。そこだけを見ると、ケーキが入っている可能性が高いのはなんと箱Cですね!! 図では箱Cにケーキが入っている確率(1/3)が、箱Aにケーキが入っている確率(1/6)より大きいのが分かります。1/3は1/6の2倍ですから、実はあなたは箱Aから箱Cに選び直した方が、2倍ケーキをゲットしやすくなっている、ということがわかるのです。へぇ~。

さてここまで読んでくださって興味を持ってくれたみなさんは、「明日誰かに教えよう!」とか「おうちの人に自慢しよう!」とか「本当にそうなるのか誰かと一緒に試してみよう!」とか思ってくれていることでしょう。そういう気持ちが知識に対する興味と密接につながっているのですから、日々の学習の中でも同じことをすれば、知識系の学習にも役立つのではないでしょうか。特におうちの人に教えてあげるのがよいです。塾の授業で新しく勉強することがたくさん出てくるはずですが、それらすべてを一気におうちの人に伝えるのはさすがに難しいでしょう。でも、そのうち1つでも「あ、今日帰ったらこれをおうちの人に教えてあげよう!」というものを決めてください。すると自然とその内容は何もしないより各段に覚えやすくなっているはずです。毎日授業や自主学習で新たに覚えたこと、知ったことを、おうちの人にお話しましょう!
