のぞみの広場

呪文は声に出して読むべし

No.105
希学園 国語科講師 佐々木 優

 こんにちは、国語科の魔法使いササキです(「何それ」っておもったひとは、のぞみの広場2020年10月号を読んでね!)


 さてさて、国語でよくもらう質問に、「音読って必要ですか」というものがあります。

 「目で読んでるからいいじゃん」と思ったそこのキミ、大間違いです。目を信じてはいけません。やつらはけっこう嘘をつくので、何となく読めている気分になってしまいます。声に出すのが大事です。なぜなら、人間は知らない言葉や慣れていない言葉は、すらすら読めないからです。

 実はこれを教えてくれたのは、ササキの中学の社会の先生でした。中2最後のテストの範囲は、なんと歴史の教科書73ページぶん。悲鳴の上がる教室に、恩師は一言、「声に出して読めば覚える」。

 さてこの社会の先生、怒るとめちゃくちゃ怖いうえにササキが部長を務める部活の顧問だったので、絶対に悪い点数を取るわけにはいきませんでした。命の危機を感じたササキ少女は、半信半疑ながらとりあえず先生のおっしゃったとおりに音読を始めました。


 結論。ぜんっっっぜん読めない。


 「えっ? 何これ?」っていうくらいに、すらすら読めない。小さいころから本が好きで国語の成績は学年首位だったのに、すらすら読めない。屈辱です。でも途中で気づきました。読めないところというのは、ことごとく、歴史の流れや言葉の意味をしっかり覚えていない部分だったのです。

 そこで読めなかったところにマーカーで線を引き、意味を調べたりノートを読み返したりして、2回めに挑戦(まじめですね!)。今度はだいぶ読めるようになりましたが、やっぱり把握できていないところはつっかえます。もう一度確認して、3回めにはなんとかサマになってきました。このころには自分の弱点が見つかるのがおもしろくなってきて、テスト前までにもう何回か、通読しました。

 そのときのテストで何が起こったとおもいます? 設問を読んでいると、教科書の内容が勝手に脳に浮かんでくるんです。「これ、あの資料の下に書いてあった説明だな」なんていうことまで覚えていたりして、テストはもちろんばっちりでした。


 新しいことを理解しようとするとき、脳みそがその情報に慣れるまでに時間がかかります。慣れてからようやく、覚えたり理解できたりするのです。そのための近道のひとつは、もうおわかりですね。そう、音読です。国語の場合、音読は知らない言葉を覚えるきっかけや、いろいろな文章に慣れる手助けになります。


  音読、ちょっとまじめにする気になった? 以上、ササキの魔法音読講座でした!

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